読みもの

【読みもの③】なぜマンツーマン施術なのか

kitsukiは一人の担当者が全て行うマンツーマン施術を行なっています。なので店内にはアシスタントがおりません。

理由はその方が集中してデザインを作れるからです。かけもちをした経験もありその良さもありますが、自分たちはしない方が「いい髪型つくれるね」となりました。

一人ひとりしっかり担当するマンツーマンと聞こえはいいですが、もちろんデメリットもございます。ただkitsukiとしてはそれを上回る良さを3つ感じています。

  • 不必要な待ち時間がない

  • 落ち着いた空気感を作りやすい

  • ひとつのデザインに集中できる

「帰るまでが遠足」と小学生の時に言われたのと似ていて、自宅に帰るまでが美容室の体験だと考えています。

ヘアスタイルが良ければいいわけではなく、その日がよりよくなるためのマンツーマン美容室の考えをお話します。

 

スムーズにはじめられる

 

ひとつめは予約時間通りにはじめられること。

予約してるんだから当たり前なんですが、重ねて施術しているとコントロールしにくいことが多く待ち時間が増える傾向にあります。

マンツーマン施術ではおひとり毎に時間を区切ってやっています。カットなら1時間、カラーもしたら2時間とメニューの終了時間をあらかじめ決めているため、来店時には前の方が終わっていることがほとんど。

予約時間に行ったのに待つ、そんな施術に必要のない時間はないのに越したことはありません。

ですが完璧にできない時もあります。それは本当に申し訳ないのですが、たまに時間内に終わらない時もでてしまいます…

こちらの技術不足で完成まで時間がかかったり、カウンセリングが長引いたり、ゲストが遅れてきたり、いつもより説明をしなくてはいけなかったり、不確実な時がございます。それでも限りなないようにベストを尽くします。すみません…

焦る必要がない

 

kitsukiは美容室にいる時間をゆったりと過ごしてもらいたいと思っています。座っている時間が長く身動きも取れないので、この時間くらいはのんびり力を抜いてほしいなと。

それには、ぼくらが落ち着いていなくてはなりません。混んでいて焦っていては気になってリラックスはできないですよね。

焦る原因はよくわかっています。それは他のゲストを待たせていること。カットをしながら気配りをしたり、待ち時間を確認したり、それが重なると気持ちに焦りがうまれます。

ですが、毎回ひとりづつ担当すればそれはないので、満席でもバタバタした雰囲気は出づらい。落ち着いた明るいにぎわいは活気に変わります。

そんないい空間からいいデザインはうまれます。またセットのやり方や質問にも答えやすいので、落ち着いた空気感の中で仕事をするのは大切だと考えています。

 

一人ひとりに提案するために

 

ヘアスタイルを考えるのは簡単なことではありません。テンプレ的な髪型をすすめるなら容易ですが、それはkitsukiのデザインではありません。

今の雰囲気にあった髪型を提案したり、対話をしながら一緒に決めたり、時には背中を押してみたり、その時の空気感からいいデザインをしたいなと考えています。

そのため、ひとりづつ担当しないとそれをやり切れないんです。ゲストもぼくらもお互いに納得できる髪型を作っていきたいのでね。

もちろんマンツーマンでなくてもそれをできる美容師はいると思います。でもぼくらはそれが向いていなく、一人ひとり行う方が上手くできるのでそうしています。

色んな考え方がある中で、kitsukiはこんな形でまっすぐ向き合っていたいなと思っています。

 

デメリットも当然ある

 

もちろんいいことばかりではありません。

予約時間を区切っているため、当日のメニューを増やせることが少ないです。次の予約が入ってなければ、追加でカラーやパーマができますが、そうでなければお断りしなくてはなりません。

また、予約が取りづらくもなります。重ねて取らないため1日に可能な人数が限られてしまう。特に土日は混みやすく前日や当日予約が難しいことがほとんどです。

そのようなデメリットがなるべく少なくなるように、あらかじめLINEでやりたい髪型の相談を受け当日やることを明確にしたり、次回予約や早めのご予約をおすすめしたり、何かあれば変更したりしています。

そのような利便性に欠けるのがマンツーマン美容室のデメリットです。

 

いい体験は美容室にいる時間で決まる

 

ヘアスタイルだけでなく美容室にいる時間や空間の全てが体験だと考えています。

家に帰った時に「今日はいい一日だったな!」と感じてもらうには、その体験が欠かせません。

それが次回髪を切る楽しみになり、何度か続けば美容室が好きになる、更には自分の髪型や髪質がいいものだと実感してもらえる。

一人ひとりの生活の中に「美容室に行こう」がポジティブに組み込まれたら、今より日々が良くなるのではないかなと。

kitsukiはそれを叶える手段としてマンツーマンを選びました。

それぞれ美容室の特徴や想いがある中、自分たちはこのやり方で楽しんでもらえる人を増やしていきたいと思います。