「美容室なのにホットペッパーやってないんですね」
と聞かれることが多く、それだけ当たり前の世の中になったんだと実感してます。kitsukiは集客クーポンサイトを利用しておりません。
実はそんな当たり前は最近できあがったもので、少し前までは「安売りするなんてプライドはないのか!」なんて言われていました。時代の移り変わりは早いものですね。
現在は、それを上回る利便性と集客力が美容室の当たり前となり、やっていないことが珍しい状況になっています。
kitsukiをオープンさせたのは2019年。僕自身それまでは違うお店で10年ほどクーポンサイトを利用していました。
その良さを感じながらも、そこから抜け出したい想いが強くなり逃げるためにお店を出した側面もあります。
そうは言いつつ、もはやインフラとなったクーポンサイトをやらないことへの不安は大きい。本当にやれるのかと何度も感じましたが、3年経ち考えが固まりました。
お店と相性が良ければ使うといいし、そうでなければやらなくていい。そんなお話を。
抜群の集客力がある
クーポンサイトの良さは集客力です。月額を払いヘアスタイルを掲載し、クーポンを設定する。これだけである一定の新規集客が見込めます。
ぼくら美容師はそもそもゲストがいてはじめて仕事が成り立ちます。どれだけ技術や感性があろうとそれを発揮する場がなければ表現できないです。
そもそも美容室はあふれんばかりあるので、何かをしないと認知されないため、集客サイトを利用するのは合理的。
お店のインフラとも言われ、これをしてない美容室は採用も難しいよねとなりやすいです。
それだけ美容室にとっては必要なもので、これをどこまでやり切れるかが集客の鍵となります。
広告費を払うために数をこなす
みなさんご存知の通りクーポンサイトはめちゃくちゃ便利だしお得です。数ある美容室を探しやすいためにまとめられ、更に割安でサービスを受けられる。消費者からしたらないよりあった方がいい。
お店側からすると、それだけいいサイトなため支払う広告費もけっこうします。最近はわかりませんが、やっていた時は値段が倍近く更新されたこともありました。
高いプランを使えば検索されやすく集客力も上がり、安いプランでは個人のSNSがバズらないとなかなか難しい。
なので、たくさん来ていただかないと広告費が支払えなくなってしまいます。
そのためには、可能な限り予約を受けたいよねとなります。アシスタントが多く予約を重ねられたり、スタイリストが多く振り分ける美容室は断ることが少なく売上を上げやすい。
たくさん集客をしても対応できる美容室とは、相性が良く続けていけやすいと思います。
逆にうちのようなマンツーマンで少人数では、そもそも受けれる数が少ないため結果的に安いプランでないと支払えません。
そのためkitsukiとクーポンサイトとは相性がよくありません。
やってないところがいいよねと言われる
その反面、これだけ当たり前になってもサイトを使わない人もたくさんいるんだなと感じました。
中にはそれをやってないから選んだという方もいます。混み合った感じか得意ではないや、まわされてる感じがして心地よくないなど、髪型以外の理由が多かったです。
やはり、お店としてはたくさん来ていただき広告費をペイしないといけないため混み合いやすく、また見つけられやすい人気なお店ほどそうなりやすい。
当たり前になったからこそ、やってなく落ち着いたお店はないものかと探す方が増えたんじゃないかなと思います。
kitsukiは紹介でいらっしゃる方が多いです。そんなリアルな口コミや、集客サイト以外の発信を大事にすることで来てもらえることがよくわかりました。
集客は色んな方法があり、サイトを利用する以外にもやれることはたくさんあるなと感じました。
クーポンが良いとか悪いではない
クーポンをやらずに3年経ち思うことは、世の中色んなニーズで溢れているなと。
だから手段の良し悪しはなんでもいいというか、お店が何をしたいかの部分と合ってるかどうかだと思うので、これだという正解はないような気がします。
クーポンを必要な人もいればそうでない人もいる。ただそれだけの話なんだなと。
はじめは集客サイトに対してネガティブな印象を持っていましたが、3年経ってみてそれを好きな人はそれでいいじゃないとフラットに思えるようになりました。
自分たちはやらない。その理由は目指す理想像に必要でないから。これが正しいとも思わないし間違ってるとも思わない。そもそも比べる必要もなく、自分たちが納得できればそれだけでいいんですね。
今まで以上に自分たちのできることをしっかりやろうと感じることができました。